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2023.06.08

柳津助教の論文が出版されました。

アルツハイマー病のリスク遺伝子として知られるTREM2の翻訳に、5'非翻訳領域の配列がどのように関わるかを明らかにしました。ヒトを含む霊長類のTREM2には、通常の開始コドンの上流に、もう一つ開始コドンが存在します。この上流開始コドンからの翻訳がTREM2の発現に抑制的に働くことを見出しました。また、上流開始コドンからN末端が伸びたTREM2タンパク質(uTREM2)が産生されますが、速やかにされることがわかりました。TREM2の発現量調節はアルツハイマー病だけでなく、肥満やがんなど加齢に伴う疾患の病態に関わるとされています。本研究の成果から、TREM2の発現量を人工的に調節する手段の開発に繋がると期待されます。

Yanaizu et al. Commun Biol. 2023 6(1):616. doi: 10.1038/s42003-023-04998-6.